noteで何回も書きましたが、台湾人は日本黒毛和牛の脂が苦手。
特にバラ肉は基本的に鍋しか受け付けません。
僕はバラ肉をすき焼きや牛丼でカバーしようとしましたが1頭から取れるバラ肉の量はかなり多いのでステーキの部位(ヒレ、サーロイン、リブロース、肩ロース、ミスジ、ランプ)が無くなる事が圧倒的に早いです。
日本黒毛和牛1頭買いだと必ずバラ肉は多く余ります。
僕の場合はそれでバランスが取れなくなりやむ終えず台湾への輸出を中止しました。
台湾へ新しく参入した新村畜産さんは僕とは異なる方法で台湾進出をしています。
新村畜産さんはバラ肉を一切台湾へ輸出していません。
ではバラ肉はどこへ?
新村畜産さんは日本で焼肉店4店舗と精肉店も経営しています。
なので、バラ肉は全て日本で売り捌いていて台湾でニーズの高い部位だけを輸出して店頭に並べています。
これは僕が台湾で最終的にやりたかった事です。
生産規模も資金力もマーケティング力も全てにおいて僕より遥かに上回る体制で台湾へ進出してきました。
僕はすぐに悟り、卸販売の契約をしていたどん亭さんと新村畜産さんを繋げました。
僕より新村畜産さんの方がどん亭さんをサポート出来るので、ベストな環境を提供する事が僕の最善の仕事だと思ったのでそうしました。
僕が新村畜産さんからお肉を買ってマージン上乗せしてどん亭さんへ売る事も出来たのですが、そんなんで儲けても全然面白くないので、新村畜産さんの台湾進出を知って、新村社長と会って話をさせて頂いて、すぐ吉野家の副社長さんにラインをして繋ぎました。
僕の利益よりも今後の日本黒毛和牛の発展を優先させたいと思いました。
話が少しそれてしまいましたが、今、日本黒毛和牛で台湾進出をするベストな方法はこの新村畜産さんの体制だと僕は思います。
他にも日本から台湾の企業に直接輸出している方々もいらっしゃると思いますが、台湾の企業は1頭キレイに使い切れていないのが現状で中々台湾への日本黒毛和牛の輸出量は伸びていません。
台湾の日本黒毛和牛業界が今後どういう展開になるかわかりませんが、バラ肉が今後の日本黒毛和牛の発展のカギを握っているのは確かです。
僕は日本黒毛和牛の台湾進出の現場に立ち会えているだけでも嬉しいです。
もちろん〇〇の為にという自分の行動は所詮自分が気持ち良くなるただの自己満足です。
今日も最後まで読んで下さりありがとうございました。
ではまた!