お母さん牛の母乳ではなく人工哺乳で育てるメリットは人工哺乳をしている子牛が毎日どれだけミルクを飲んでいるかが把握できる事だと思います。
こんにちは!ファームコネクション・ラボの前川です!
お母さん牛の母乳で育てた方が大きくなるとか強くなるとか良い面しか話に出てきませんが、どこの牛飼いさんもヒネる(発育不良)子牛は出ます。
僕の牧場も未熟児で生まれてきた今肥育をしている雌牛は、ほかの牛達よりひと回り小さいです。
お母さん牛の母乳は個体差があるので、たくさん母乳が出る牛もいれば、ほとんど母乳が出ない牛もいたり、お母さん牛の発情が来ると乳質が変化したり、母乳を子牛に飲ませたがらなかったり、他の子牛に飲まれたりなどなど。
お母さん牛の母乳の給与量は毎日バラバラで乳質も毎日バラバラで安定しません。
当たり前ですが、お母さん牛の母乳が安定しないという事は、その母乳を飲んでいる子牛の栄養補給率も毎日バラバラです。
なので、人工哺乳よりヒネる子牛が出る確率が高くなり、子牛の体調を安定させるのが人工哺乳より難しいです。
確かに母乳の方が子牛が大きくなるでしょう、でも、大きくなる牛は元々大きくなる素質を持っているんじゃないでしょうか?
弱い子牛達は?
ついていけないから諦めるんでしょうか?
ヒネた子牛は身近な肥育屋さんに市場を通さずに取引をして密かにいなかった事にするんでしょうか?
人工哺乳のデメリットはミルクを作って手やりなのでとても手間がかかる事とコストがかかる事です。
最近、また昔のようにお母さん牛の母乳を飲ませて子牛を大きく強くというトレンドがあるみたいですが、悪い面もしっかり把握して試した方が良いと思います。
では、今日も1日頑張るぞー!
黒毛和牛海外輸出台湾挑戦までの道Instagram過去投稿2018/5/25『人工哺乳で育てるメリット』
