黒毛和牛海外輸出台湾挑戦中note過去投稿2019/5/22『日本黒毛和牛生産に大手食肉会社が本格的に参入してきたら市場は要らなくなる?』

黒毛和牛の事

日本の食肉センターにはバックに大手食肉会社が居て、日々日本黒毛和牛の流通を調整していますよね。

僕も鹿児島の食肉センターに出荷する際には、自分の牧場で育てた牛の枝肉を自分の会社で買い取るにも関わらず、一旦食肉センターに枝肉を売ってから台湾の自分の会社で買い取る(屠畜させてあげるんだから屠畜料以外に手数料取るよみたいな感じで)という流れを条件に台湾への輸出が出来ています。

大手食肉会社は今はほとんど牛飼いさん達に日本黒毛和牛を生産してもらって自らの利益を得ていますが、それは自社で日本黒毛和牛を生産するより牛飼いさん達に生産してもらった方が遥かにコスパが良いからなんですが、もしそれが自社で生産した方がコスパが良いという事になれば牛飼いは要らなくなり、家畜市場は要らなくなりますね。

今大手食肉会社が自社で日本黒毛和牛生産をする際にネックなのは繁殖部門です。

繁殖部門で1番のリスクはお母さん牛の分娩、次に種付け、その次に子牛の育成。

それらを会社の従業員で管理するとなると24時間体制で分娩介助スキルや発情発見スキルや子牛の管理スキルなどが従業員に求められますのでかなりリスキーだったのですが、、、

分娩介助スキルや発情発見スキルはテクノロジーの進化で牛に装着するデバイスで感知出来るようになりその精度は年々増しています。

種付けに関しても今は牛の発情周期をコントロール出来るので、獣医さんに委託すれば従業員のスキルは必要ありません。

餌やりも自動給餌器が有りますし、掃除だってロボットがありますし、子牛の哺乳ロボットもありますし、24時間監視出来る監視カメラもあります。

牛飼いさんが楽だと言って導入しているテクノロジーはやがて牛飼いさん自身の代用になる。

そして、大手食肉会社が自社で生産した方がコスパが良いと判断して自社で日本黒毛和牛生産を本格化すると市場は無くなることはないと思いますがほとんどいならなくなりますね。

今、僕達牛飼いが食っていけるのは大手食肉会社の困っている事をサポートしているからなんです。

もしそのサポートが要らなくなったら僕達牛飼いは要らなくなります。

なので、僕は牛飼い自身が牛を売るようにならなければ生き残れないと常々言っています。

日本黒毛和牛の生産規模がドンドン増えていた時代には専業化(肥育専門農家、繁殖専門農家、卸販売、小売販売、飲食店)が効率が良くて需要があったと思いますが、生産規模がドンドン減っていくと専業化から一貫へシフトしていくと僕は勝手に思っています。

実際に肥育農家さんの繁殖部門参入が増えてきていますよね。

僕の勝手な予想ですが、規模が小さい肥育農家さん達はこのまま子牛が高い状態が続けば自家産の子牛を生産する方向にドンドンシフトしていくと思うので、家畜市場には大口の肥育農家さんしか残らなくなり、家畜市場の購買者数もドンドン減っていくと思います。

そうなる事で子牛の相場は下がり、調整されると勝手に思っています。

子牛生産者の方々が思っているほど世の中甘くないと思うんですよね。

小規模の牛飼いさん達の一貫へのシフトは感じていると思います。

僕はこれから牛飼いを始める人には一貫をオススメ致します。

今は牛の能力がとても高いので僕でも出来ますからあなたにも出来ます。

今日も最後まで見て頂きありがとうございました。

ではまた!

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