僕は台湾に居ますが一応牛飼いなので、たまには自分の牧場のお話もさせてください。
僕は日本黒毛和牛業界を良くしたいと勝手に個人で行なっているプロジェクトで繁殖サポート部門があるのですが。
お隣の牛飼いさんの中々妊娠しないお母さん牛を預かって代わりに種付けをして妊娠したら返してあげるサービスはものすごく順調で獣医さんもビックリするぐらい絶好調です。
理由は簡単でお母さん牛を受け入れる管理体制(環境、飼養管理体制、お母さん牛達のデータ管理体制)が万全だからです。
「10年かけて創った仕組みですからね」と言いたいところですがそんなに大した事ではありません。牛飼いなら誰でも出来ます。
預かった中々妊娠しないお母さん牛はホルモンバランスが崩れているので、お母さん牛のホルモンバランスを整えるためにお母さん牛の現状を把握してその体調にあった草やエサやサプリメントを与え、運動場で適度に走り回ってもらい、ストレス発散させ、管理者も出来るだけお母さん牛達にストレスがかからないように対処して、ただただ誰にでも出来る当たり前の事を忠実にやってるだけです。
特別な事は何も要らないという事は和牛を育てる名人の方々が口を揃えて言いますが、本当にそうだなーと僕も思います。
でもこの当たり前の事を忠実に実行し続ける事が結構大変だったりすると思います。目に見えるものではないので日々の変化の達成感が味わいにくいです。
なので、僕の牧場の場合、記録を取って可視化するようにしています。
今は便利なデバイスやアプリがあるので、それで日々のデータが見れますし、前回との比較をして良くなったのか?悪くなったのか?を見ながら改善点を探る事も出来ます。
それはお母さん牛だけではなく、子牛や肥育牛にも全部当てはまります。
なので、僕の牧場では全ての牛のデータを記録し、そのデータをもとに管理者達とミーティングをして日々向上していけるように頑張っております。
この生産基盤が1番大事でそこが崩れると台湾での新境地開拓も全て無くなりますから。
10年という期間でしっかり仕組みを創りました。お金もたくさんかかりました。泣
そのおかげで僕は台湾に専念出来てます。
バカな僕でも出来てます。やれば誰でも出来ます。
未来の牛飼い達も頑張って!
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。
ではまた!