黒毛和牛海外輸出台湾挑戦までの道Instagram過去投稿2018/2/25『最大のリスクは分娩』

牛飼いの事

和牛繁殖農家の最大のリスクは分娩だと思っています。

おはようございます!ファームコネクション・ラボの前川です!

今の和牛業界は子牛の販売価格が高めで枝肉単価は今のところ頭打ちなので肥育屋さんは枝肉重量を増やして売り上げを少しでも伸ばそうというニーズがあり、子牛のセリでは発育の良い子牛の引き合いは強いです。

なので、繁殖農家さんも発育の良い体格の大きな子牛を育てようと日々試行錯誤をしていますが、、、 僕は今の和牛業界の和牛の大型化に対する改良はあまりよく思っていませんf^_^; その和牛の大型化の改良には誰かが犠牲になります。

大型化と言うことは産まれてくる時点で大きいですよね。

胎児が大きいと難産の確率がグンッと上がります。

難産になると胎児の生存率はガクッと落ちますし、母体もかなりのダメージをくらいますので、最悪の場合、母牛と胎児の両方を失ってしまう危険性も有ります。

以前も話をしましたが、和牛繁殖農家は子牛を市場へ出荷してナンボなので、死なせてしまってはそこからの売り上げはゼロなので、それでは生活がしづらくなっていきますね。

昨日、僕の牧場でも難産が有り、獣医さんと必死に胎児を引っ張り出し、蘇生を試みましたが、胎児を失ってしまいました。

鹿児島県からの導入の妊娠牛で胎児は55kg、今回初産の母牛で分娩予定日を1週間過ぎたので促進剤を打ってもらいましたが、その時に経管が狭い&胎児が大きいと獣医さんに言われた時点で難産になると予測。

案の定、分娩時は難産で途中で滑車が壊れる異常事態も発生し、獣医さんと牧場長と僕の3人でどうにか取り出す事か出来ましたが、胎児を助ける事は出来ませんでした。

母牛はかなりダメージがあったと思いますが、どうにか自力で立ち、今はゆっくり休んでもらっています。

やっぱり子だしが大きい要因になる事は出来るだけ除外していきます。僕のニーズには合いませんし、アホみたいにリスクがデカすぎる。

これは僕の勝手な考えなので、自分に合った方法を探してくださいね。

では、今日も1日頑張るぞー!

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